~特集~【薬剤師による在宅医療(居宅療養管理指導)とは?】
身体が不自由な人や寝たきりの人は通院が難しく、居宅での生活が中心になるため、緊急時の対応に不安が残ったり、日頃の介護に関する疑問や健康維持についてもなかなか相談する機会がなかったりするケースがあります。そのような不安を抱える人に、住み慣れた居宅に医療機関の専門家が訪問し、生活指導を行ってくれるのが「居宅療養管理指導」サービスです。
この医療連携ののなかで薬剤師は、医師や歯科医師の指示を受け、利用者に処方されている薬の管理方法や服薬のアドバイスと指導を行います。その際、薬がもたらす副作用などについても説明します。
2014年度の診療報酬改定で在宅医療における薬局、薬剤師の重要性は更に高まってきています。
しかし、現状としては、訪問薬剤管理指導を行うと届け出た薬局の割合は高いものの、実際に指導料を算定した薬局の割合は低いという現状です。在宅医療で困ることは、薬剤師不足、夜間・休日対応、採算などの問題があるようです。これらの問題点をいかに解決していくかが在宅医療を継続する上で重要だと考えられています。この為、薬剤師が在宅医療にかかわる役割に期待がよせられているのです。
このような状況のなか、薬剤師の在宅業務を支援するために開発されたシステムが、薬局薬剤師の声をもとに開発された訪問薬局支援システムがP-passです。これは、薬局薬剤師の声をもとに開発された訪問薬局支援システムです。
タブレット型端末を活用し、在宅業務を支援します。増え続ける在宅業務をシステムの効率化で作業の煩雑化を改善し、薬剤師の負荷を軽減します。調剤薬局の現場の課題に沿ったシステム設計となっています。
・スケジュール管理 ・居宅医療管理指導報告書作成
・在薬管理 ・処方歴閲覧
・薬品情報閲覧 ・訪問ルート探索
・P-pass アーカイブ
タカゾノ
http://www.takazono.co.jp/products/system/p-pass.html
今後、薬剤師の業務は、患者さまの入居先に訪問し、医師の処方せんをもとに、お薬のセットや薬剤管理の業務、加えて服薬に関する相談に応じるほか、体調や副作用のチェック、残薬などを業務が複雑になってきます。
在宅医療を更に広めるため、業務時間短縮のいちめんとしての一助となるのではないでしょうか?
~最新ニュースから~【薬剤師に欠かせない本が0円で!】
薬剤師のみなさんは、職場に関わる新しい情報を早く、多く手に入れたいと思いの方は、たくさんいらっしゃるかと思います。でも、図書館に行く時間はないし、本に多くのお金をかけたくないし、、それぞれ違う悩みをお抱えのこと思います。
しかし、その悩みを解決してくれる商品があることをご存知ですか?低額の投資で、たくさん本が読み放題の商品があることを。
それは、Kindleストアです。これは、お好きな端末で、薬剤師関連の本はもちろんのこと、実用書、小説、ビジネス本、雑誌など幅広いジャンルから好きなだけ読むことができるのです。利用には、Kindle端末だけでなく、お使いのスマートフォン、タブレット、PCやMacでも利用可能です。(Kindle Unlimited というサービスに登録必要)
いつでもどこでも読み放題。さまざまな端末で利用可能なのが便利ですよね。
情報収集でお悩みの方に、おススメの便利なアイテムです。
最近、気になった本をいくつかご紹介します。(もちろん、登録後は、無料です。)
下記は、Kindle本の内容を参照したものです。
『薬剤師が辛いと思ったら読む本: pharmacist 2nd stage Kindle版』 仲秋素志 (著)
<本書の一部>
薬剤師のあなたに!!もしくはこれから薬剤師になろうとしているあなたにこの本を、ぜひ読んでもらいたい。いまの現状そして、日本の医療や保険のあり方について問うものとなっている。
『薬剤師の転職成功する人だけが知ってる秘密 Kindle版』 薬剤師転職研究会 (著)
<本書の一部>
薬剤師として今さら転職するのは難しい・・・なんて思いこんでいませんか?
準備と手順さえ押さえておけば、思いのほか簡単に転職できるかもしれませんよ!
ここでは薬剤師の転職活動を簡単かつ有利に進めるための情報を紹介しています。
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薬剤師の転職で自分のライフスタイルをいいものにしていきましょう。
~最新ニュースから~【薬剤師の働く世界】
働く人にとって、自分と同じ職業を題材にした漫画があると、どのように描かれているのかと思い、つい手に取り見てしまいますよね。
各職業ならではの職場環境や、専門性が深く描かれている漫画は、リアリティがあり特に心を惹かれます。「お仕事漫画」は、
・サラリーマン系
・芸能関係
・医療関係
・シェフ関係
・警察関係
など、いろいろです。
では、薬剤師を描いた漫画は、あるのかな?と思いますが、あります。また、オンライン上で、無料で見ることができるのです。
日経ドラッグインフォメーション Online(DI Online)で病院薬剤師の漫画が見られます。
それは、マンガほっと×日経DIコラボ企画「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」です。(※初回のみ、DI Onlineの登録会員以外でもお読みいただけます。第2回以降はDI Online登録会員限定となります。ご了承ください)
“ 「月刊コミックゼノン」で連載中の薬剤師を主人公にした漫画「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」の単行本第1巻が2018年11月20日に発売になるのを記念して、その一部をDI Onlineで、無料でお読みいただけることになりました。
(※初回のみ、DI Onlineの登録会員以外でもお読みいただけます。第2回以降はDI Online登録会員限定となります。ご了承ください)”
「アンサング シンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」 荒井ママレ著。
第1話:「普通」のために(1)薬剤師っていらなくない?
“新人 病院薬剤師 葵みどりが、悩みながらも誠実に、薬剤師として医療に向き合う姿を主人公として描きます。主人公は、めげずに自分の意思を貫くことで、自分の薬剤師としての道を切り開いていきます。
医療原案を手掛けるのは、DI Onlineの連載「当直室からこんばんは」でおなじみの富野浩充氏。”
参照:日経メディカル Online
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/di/column/editors/201811/558650.html?ref=RL2
私も一部読ませて頂きました。薬剤師の職場の現場をとてもリアリティがあり描かれていました。
患者、新人薬剤師、ベテラン薬剤師、医師、薬局経営者。医療関係者のいろいろな目線で読み進めると、それぞれの意見が出てくるかと思います。
私は、一人の患者として読みましたが、今までに無い思いがこみ上げてきました。それは、
「薬剤師さんは、ここまで患者さんのことを思ってくれているのだな」でした。
合わせて、今後、調剤を受ける際には、感謝の気持ちを薬剤師さんに伝えないといけないな、と思いました。
~最新ニュースから~【薬剤師の“かかりつけ薬局”における新たな業務】
消費税増税から日がたち、街中でよく見につくようになったのが、この『キャッシュレス決済』マークでは、ないでしょうか。私も減税対策の為、たくさんの〇〇ペイをスマートフォンのアプリとして導入し、コンビニ、スーパーなどの買い物のときによく利用しています。
また、よく目に留まるのが、レジ対応者の業務(作業)の大変さ。『キャッシュレス化』が進み、レジ担当者の新たな業務が、増えたように感じられます。私自身、同じ店でもポイントを利用するために、たくさんのスマフォのアプリを利用し、レジ担当者を困らせているのが現状です。
今、政府が進める「薬局ビジョン」の環境のなか、対人業務を請け負う薬剤師さんにも、“新たな業務”が増えそうです。それは、今月だけでも既に「かかりつけ薬局」をサポートするアプリが、2件もリリースされていることから読み取れます。
“かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」、服薬フォロー支援の新機能をリリース”
メドピア株式会社 2019年10月7日 11時22分
“調剤薬局・薬剤師の課題を解決するトータルサポートパッケージシステム『あなたの調剤薬局 』をリリース。”
健康サロン株式会社 2019年10月11日 10時00分
~案内~【第52回日本薬剤師会学術大会】
~最新ニュースから~【薬剤師の平均年齢は?】
薬剤師が気になる一つに、薬局で業務を行う方の平均年齢ではないでしょうか?
先の中央社会保険医療協議会(中医協)において、2020年度調剤報酬改定に向けた具体的な議論が始まり資料が提出されました。今回の中医協(第424回2019年9月25日)で示された資料<平成28 (2016) 年現在>では、46.0歳。
薬剤師数は、平成18年と28年の比較において、薬局に従事している50歳以上の薬剤師が若干増加しているように横棒グラフ(右下:33.2%から38.7%)で見えますが、これは、薬局従事者が約2.8倍(上部:点線グラフ)にも増加したことが、影響していることが考えられます。 また、50歳以上の年齢階級の方の従事者が多いように見えますが、総務省統計局が示す、他の業務の年齢階級人口と比較しても、大きな開きがあるわけではありませんでした。(下記の図参照)
参照:<中医協 総会(第424回)資料:調剤報酬(その1)>
今回の中医協で議論が集中したのは、<調剤料の見直し>で、薬局に大きな影響を与えそうです。これまでの改定でも、部分的な見直しはありましたが、今回の議論が実質的な第1弾で、いよいよ大掛かりなものになりそうです。
厚生労働省は、議論で調剤料の位置づけとして、薬局の業務の流れを示し、主に(1)調剤料で評価している部分(下図①~⑤)と、(2)薬学管理料で評価している部分(下図⑥と⑦薬歴作成)を示しました。加え、「調剤料の割合は調剤技術料の中で、50%を超えているのが現状」と論点を示し、調剤報酬の見直しが必要と議論されたようです。
参照:<中医協 総会(第424回)資料:調剤報酬(その1)>
協議会では、数字だけで議論されているように見えます。薬剤師の方は、現行の調剤報酬の体系や薬剤師の業務に関して理解を深め、調剤報酬全体を見据えた検討の必要性を訴える必要があるかと思います。
~最新ニュースから~【公的病院の再編、門前薬局に影響か?】
厚生労働省(9月26日)は、診療実績が少なく、非効率な医療が行われている全国424の公的病院について「再編統合について特に議論が必要」と判断し、ベッド数や診療機能の縮小なども含む再編を地域で検討するよう促した。対応策は、2020年9月までに決めるよう求めています。
“厚生労働省は26日、市町村などが運営する公立病院と日本赤十字社などが運営する公的病院の25%超にあたる全国424の病院について「再編統合について特に議論が必要」とする分析をまとめ、病院名を公表した。診療実績が少なく、非効率な医療を招いているためだ。ベッド数や診療機能の縮小なども含む再編を地域で検討し、2020年9月までに対応策を決めるよう求めた。”
参照: 日本経済新聞<424病院は「再編検討を」 厚労省、全国のリスト公表>
図:朝日新聞<公立・公的424病院「再編統合検討を」厚労省>
厚生労働省:第二十四回 地域医療構想に関するワーキンググループ
:調査対象公的病院名(分析対象は、地域医療支援病院の1,155病院。)
今回の発表は、政府が進める「地域医療構想」の一環です。高齢化や人口減少が進み2025年に必要な入院ベッド数は、今より5万床ほど少ない119万床と推計されています。
この「地域医療構想」は、地域ごとに医師会や病院団体が参加する「調整会議」でデータに基づき見直しを進める仕組みで、14年に制度化されています。しかし、病床の削減や再編統合の議論は低調でした。政府は、この状況を重視し、17、18年度に集中的に検討することを要請しましたが、十分議論されない場合が多かったようです。
今回の発表と見直しの要請は、調整会議を活発にさせることが狙いです。厚労省は対象の病院に対し、見直すことが前提だ、として変更しない場合は議論の中身をチェックする構えです。
議論が進み、病院の縮小や廃止といったことが実現に移ると、公的病院前の門前薬局にも同様に見直しを求められるのは明らかです。
薬剤師さんは、今、お勤め先の薬局が、今回の見直し要請を受けた病院の門前薬局であるかどうか、まわりの状況を確認する必要があるのではないでしょうか?