~最新情報~【電子薬歴のメリット・デメリットとは?】

 

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電子薬歴の普及により、薬局の環境が大きく変更しようとしています。

 電子薬歴とは従来、紙に手書きしていた薬歴をパソコンやタブレット端末を通じて電子データとして記録しておくシステムのことです。スマフォの普及に伴い現在では多くの薬局で導入されています。

 日本全国には6万店近くの薬局がありますが、現在、すべてを対象にした電子薬歴普及率の調査は実施されていません。このため、正確な数値を算出することはできていません。2015年に日経ドラッグインフォメーションOnlineの薬剤師会員を対象に行ったアンケート調査によると、以下のように、約7割の薬局が電子薬歴システムを採用していたとの結果が得られています。

日経ドラッグインフォメーション調査】(*)

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/dioclub/201510/544077.html

 

 電子薬歴の特徴は、薬局での薬歴を①電子データとして保管され、②保管場所を取らず、③添付文書などの情報にアクセスできます。

また、近年出来るようになったこととして、①グループ薬局内で情報を共有できる、②薬局以外でもタブレット端末で薬歴を閲覧できる、③患者さんの情報に素早くアクセスできること等のメリットがあげられます。

 一方で、電子薬歴の課題の課題としては、①費用がかかること、②万全のセキュリティ対策、③パソコン操作に不慣れな年配の薬剤師の方などの対応に注意を払う必要があります。

 現在、ICT(情報通信技術)は加速的なスピードで発達を遂げており、これに伴い薬局を取り巻く環境も大きく変化しつつあります。電子薬歴についても今後はますます普及が進んでいくと考えられます。

 薬剤師にとって電子薬歴を使いこなす技術は、調剤、監査、服薬指導などのスキルと同様にもはや必須と言えるでしょう。