~最新情報~【医師、薬剤師は「紙のお薬手帳」を支持】

 本年度の中央社会保険医療協議会総会(第416回)で、スマートフォンのアプリなどを使った「電子版お薬手帳」が話題に上り、診療側委員の一人が「患者が保存するにはいいのかもしれないが、医療機関にとっては厄介な存在」だと指摘されました。これを受け、お薬手帳についてm3.com医師会員と薬剤師会員に「電子版」と「紙媒体」のどちらが使いやすいかを聞いたところ、「紙媒体」との回答が開業医47.6%、勤務医36.3%、薬剤師72.0%といずれも最多だった。患者が持参するお薬手帳も「紙媒体」が大半を占める結果が得られました。

参照 m3.com:https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/683893/

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 電子お薬手帳のメリットとして、①家族全員分の情報が管理できる、②救急などの緊急時にも安心、③バックアップ機能の活用などメリットがあげられます。

  しかしながら、現状の調査結果は、医療従事者たちには、まだ紙媒体の方が使いやすが示されていました。電子お薬手帳のデメリットとしては、①薬局利用者の多くが高齢者のなか、使用作業が複雑である、また②電子版の利用環境の準備が整っていないので持ち込まれては困るなどがあげられています。

  AI時代で機能性が良くなり、メリットが多く見られる電子お薬手帳ではありますが、現代の医師、薬剤師、患者さんである利用者は、まだ追いついていないように見受けられます。